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zoom RSS 阿修羅像の後ろで寝た男 (魂をみた日)

<<   作成日時 : 2012/09/05 22:23   >>

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僕は、名古屋生まれだけども小学生のころから奈良県に惹かれていた。

聖徳太子、蘇我氏と物部氏、大化の改新など、平城京までの奈良時代というものにとてもドキドキしたのを覚えている。


そのせいか、大学生ころ、夏休みを使って友人と愛知県長久手町から奈良・東大寺を目指して徒歩で野宿の旅をしようということになった。
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      ※資料  東大寺 大仏

野宿をしながら、約1週間かかった。車で高速を使えば2,3時間で奈良まで行けるが、歩くと本当に遠く感じる。すごい旅をした気になる。昔の人の感覚だ。(飢餓状態になったこともある(笑))

方言が少しずつ変わってゆくのも面白い。




1週間後、我々が東大寺に着いた時には、すでに暗くなってきていた。僕らは雨がしのげる野宿場所を探していた。それと正直、鹿が怖かった〜(夜でもうろうろしてるし〜寝てて顔ペロペロされたら・・・ゾ〜)。

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     ※資料 奈良の鹿

そうこうして歩いていると巨大なお寺を発見!「何だか知らないけど大きな寺だな〜」と思った。 実は、ここがかの有名な興福寺であったことは、この時は知る由もなかった・・・・(おおコワ!)

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      ※資料 奈良 興福寺


そこの一つの建物に、寝るのにいい感じの軒下があった。 ここがいいや!と、友人と柵を越え軒下に入り寝袋で一泊 zzzzz・・・・・。



そして朝がきて・・・・


「お前ら!どこから入った!出ろ!」 と、警備員の怒号で目を覚ました!

「すんません!」といって外にでるとその建物には「興福寺・国宝館」と書かれてあった。

おそれおおくも僕らは、貴重な文化遺産の眠る国宝館の軒先で寝ていたのだ!・・・・(これまたおおコワ!)。  でも、とにかく開館したら国宝を見てみようと待って、朝9時ごろ(?)開館したので中にはいった。


そこで見たものは、飛鳥、奈良、鎌倉時代に作られた教科書でみるような有名な古き仏像群の数々・・・・。



すごい・・・・そこにいた仏様は全員、息をしていた! 肺や腕が確実に動いて見えるのだ!




彩色は剥離し、体もあちこち朽ちて、長年のススがついて真黒になった仏様なのに、確実に呼吸をしているし、腕が微妙に動いている。僕にはそう見えた。 


何百年も前の日本の仏師の人達の技と心に震えた。 これこそ崇高で普遍的な美であろう。


静かだが強烈なインパクトだった。学生だった僕の心に深く刻まれた感覚だった。


この時の記憶は、今の金魚画に影響している。 動いて見える金魚、息をしているように見える金魚、それを追い求めるようになったのは、この時に由来している。


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   ※資料 阿修羅像。 

そして、国宝の阿修羅像の展示室まできて、ふと部屋の間取りで気が付いた・・・・あれ、この阿修羅のいる部屋・・・あれ・・・・ここだろ?・・・あれ?・・・・・僕らが昨日寝ていた場所は、ちょうど・・・はっ!!!・・・・も・・・・もしや・・・・もしや、おいどんたち・・・・昨晩のおいどんたちは!!



畏れ多くも 阿修羅像の真後ろで寝ていたんじゃないのか!!!!!!



もしそうだとすると、ここ数百年間でこんなに阿修羅の近くで寝た人間は、僕らぐらいだろうと・・・・。 



なんだか、とーっても幸せな気分になった学生の時の夏旅でした。



追伸: ただ阿修羅は後ろにも顔があるから、僕らは壁の向こうから一晩中にらまれていたのかもね〜(これこそ、おおコワ!)










深堀隆介
Riusuke Fukahori




  

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