金魚酒「美雲(みくも)」について

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今日は、今、柏高島屋ステーションモールに展示してある金魚酒、


 「美雲(みくも)」 が生まれた背景をお話したいと思います。




この美雲の所有者は、10年くらい前から私の個展に良く来てくれて、いつしか仲良くなったある若い2人の男女です。


この若い2人はその後、大学を卒業、就職などをし、私は、個展などであった時、彼らからその都度状況を聞いていました。

そして二人はとうとう結婚しました。

彼らは私より、歳がひと回り若かったので、なんだか弟、妹みたいに見守ってきました。




そんな二人の間にも、待望の娘が生まれました。




一人娘ということもあってか、沢山の愛情を受けてその子は育ちました。


そんな折、 彼らから私へ、「娘の1歳の誕生日を記念して、金魚酒を作っていただけないか?」との強い要望があったんです。

私は悩みましたが、長年見守ってきた思いや、彼らを応援する気持ちで特別に制作を承諾しました。



そして、誕生日に向け、その金魚酒を作り始めた矢先、






その子は不慮の事故で亡くなってしまいました。





その訃報を彼らから聞いた時は、あまりに突然で震えが止まらず、彼らになんと言ってあげていいかわかりませんでした。

しかし、彼らが泣きながら「変わらず金魚酒を制作してください。」と私に言ってくれたので、私は生きている時と同じように誕生日の記念に、その金魚酒を制作し完成させました。



それが、この「美雲」なのです。





命名の「美雲」とは、赤く染まる夕焼け雲を表しています。 赤い美しい雲が西の空へ優雅に泳いでいくような、そんな金魚だと思ったことから、こう名付けました。

そして、その子の魂がこの金魚に宿ってほしい、そんな思いも込めました。




今回、柏高島屋というところで、皆様の目を楽しませている金魚酒「美雲」は

そんな背景を背負って生まれてきた最高の金魚なのです。











深堀隆介
Riusuke Fukahori