万葉考 「銀も金も玉も なにせむに・・・」

またか~ つまんない~ と言わずにまーまーお付き合いくだされ。
また万葉集から一言っす。


山上憶良(やまのうえのおくら)の とても有名な名歌です。

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     銀も金も玉も なにせむに
     しろがねも くがねも たまも なにせむに

       勝れる宝 子にしかめやも
        まされるたから こにしかめやも      
                                                    

  ≪銀も金も宝石も 何の役にたとうか 子という宝には勝るものはない≫



1300年前の歌なのに、今の人が作ったような新鮮さを感じるすばらしい歌です。

金銀財宝を持っていても、子供には敵わない。と言っているんです。1300年前の人が・・・。


僕も親になって、初めてこの歌の意味を実感できるようになりました。


人間も動物。 これは本能でしょう。


「物質的富や名誉、その他あらゆる欲望をもってしても、人間には決して埋まらないものがある。」そう言っているようにも思います。





僕たちは、大人になって自分を良く見せようと、外面をいろいろ武装します。 

だれでも何かしら武装していると思います。

「ファッション武装」、「学歴武装」、「お家柄武装」、「お金に物言わせ武装」などなど、

作家なら作品に「理論武装」、「技巧武装」などします。


でも子供は武装しませんよね。  もっとも非武装の丸腰です。何も持っていません。

でもそれが一番強いんじゃないでしょうか。



だって釈迦もキリストも布一枚しか羽織っていませんから。








深堀隆介
Riusuke Fukahori